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【高校物理】乗り物の加減速時に重力を感じる理由(慣性力補足)

本ブログの御訪問ありがとうございます。
機械設計をやっていますT.surfと言います。

 

機械設計をやっている管理人が
本記事で、以下をわかりやすく解説します。


【高校物理】
乗り物の加減速時に
重力を感じる理由(慣性力補足)

 

⇩本記事を以下の方におススメです⇩


 

慣性力が
理解できない

 

 

⇩本記事を読むと以下が わかります⇩

管理人T.surf

慣性力とは
実際にそのような
外力があるわけでは
ありません。

 

 

車の加速時、減速時にGを感じる原因てすが、
その正体は慣性力と呼ばれるものです。

 

前解説

慣性力によってGを感じるメカニズムを解説します。
電車に乗っている場合を想定します。

  • 電車に乗っている会社員Aさん

  • 電車の外からAさんを観測しているBさん



それぞれの視点で見てみましょう。

 

 

電車の外から観測しているBさんの視点

今、電車が4m/sec²の加速度で発進しました。
発車してから3秒後の事象をみてみます。

 

3秒後から微小時間⊿tの間
微小時間⊿tをを限りなく0に近づけると

Aさんは4m/sec²×3sec=12m/secに到達していますが
この時、実はAさんは12m/secで慣性運動を
しようとしています。

 

ですが電車自体は加速しています。

 

つまり、Bさんが目撃しているのは
加速する電車の中では、重力など発生せずに

  • Aさんは慣性運動である等速直線運動を
    しようとしている
  • ですが、電車のシートや背もたれのとの摩擦により
    無理矢理加速させられる

つまり、加速する電車に対して
Aさんは常に慣性運動により
踏みとどまろうとする

という事実です。

外部から重力を掛けられているのではなく
踏みとどまろうしているのはAさんの
ほうなのです。

 

つまり、Aさんにとっては電車に対して
常に踏みとどまろうとする状態こそが重力となって
感じる理由ですが..

 

 

Aさんから見た視点とBさんから見た事実

Bさんからみた以下の事実に対して

つまりは慣性力(重力)などなく、
加速する電車に対して、Aさんが
慣性運動によって踏みとどまろうとする

 

上記の事実とは関係なく
Aさんはこう思うはずです。

 

Aさん

おっ重力を
かんじるぞ

 

 

実際に電車が加速する時に物を上に投げると、
加速方向と逆向きに落ちるような物体の挙動もします。

 

ですが、
これらはすべて慣性運動から引き起こされる
(Aさんが慣性運動によって踏みとどまろうとしている)
見かけ上の力です。

 

このことをAさんがBさんに

Aさん

電車が加速したら
後ろに重力が発生したよ

 

 

と言ったらBさんはこう言うでしょう。

Bさん

いやいや

加速している
電車に対して、
常に踏みとどまろう
としているのは
Aさんのほうだよ

 

 

見かけ上の力:慣性力

慣性力とは、
そのような外力が存在するわけではなく、

加速運動している観測者が感じる
見かけ上の力となります。

 

外から停止して見ている観測者からは
慣性力という言葉を使わず
極めて論理的に説明ができてしまいます。

 

ですが、この慣性力は
見かけ上の力と言えど物理学的には
重力と等価と考えてよく

上記例題の場合、Aさんに掛かる加速度は
電車の加速度と同じ4m/secとなります。

 

この電車内にあるものは
物体の形状や大きさ 質量に関わらず
全て4m/sec²の加速度が掛かります。

 

これはちょうど地球上にある物体全てに
物体の形状や大きさ 質量に関わらず
全て9.8m/sec²の加速度が掛かるのに似てますね。

 

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