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機械設計をやっている管理人が
本記事で、以下をわかりやすく解説します。
【高校物理】
慣性力のしくみをわかりやすく解説
⇩本記事を以下の方におススメです⇩
慣性力が
理解できない
⇩本記事を読むと以下が わかります⇩
慣性力とは
実際にそのような
外力があるわけでは
ありません。
慣性力とは
例えば車や電車が加速する場合、
後ろにGを感じると思います。
ですが慣性力は、
そのような外力が存在するわけではありません。
慣性の法則によって
引き起こされる見かけ上の力です。
管理人は中学生のころ、学校で
車が加速する際に、後にGを感じるのは、
加速度と釣り合うために働く向心力
と教えられました。
ですが、
向心力は円運動の際回転中心に向かう加速力のことであり、
それ自体も違っていますが
加速と釣り合う云々は根本的に間違っています。
慣性力のわかりやすい例
例として
車の後部座席に乗っているAさんが
手にボールを持って
垂直に軽く投げ上げを繰り返しています。
そして、この車外からAさんのボール投げ上げを
観測しているBさんがいます。
このボールの動きを
- 等速直線運動の場合
- 加速運動の場合
上記について
Aさんから見た観測結果とBさんから見た観測結果、
それぞれを見て見ましょう。
車が等速直線運動をしている場合
Aさんから見た観測結果
車が時速40Kmで等速直線運動をしているとします。
この時、手のひらから投げ上げれたボールは
手のひらの上に落ちます。
なぜなら、ボールは
車内の空気抵抗を無視すれば慣性の法則によって
車の進行方向かつ車の等速直線速度に慣性運動を
し続けようとします。
これをわかりやすく解説するために
車の外から観測しているBさんの観測結果を
解説します。
Bさんから見た観測結果
車の外から車に乗っているAさんを
観測しているBさんから見ると
等速直線運動をしているAさんのボール投げ上げ運動は
以下の放物線となります。
ボールは手の平に乗っている間
手のひらとの摩擦でボールも時速40Kmまで加速され
等速直線運動をしています。
そして時速40Kmで等速直線運動をしている以上
その速度を維持します。
Bさんはこう思うはずです。
そりゃそうなるよ
ボールが
真上⇔真下に移動
してないよ
ボールはAさんと
等速直線運動してんだよ
つまり・・
等速直線運動をしている場合は
観測者Aさんから見ると
停止している時と同じ物理法則が成り立つわけですね。
車が加速運動をしている場合
ボールの挙動1
この車の加速度を4m/sec²とします。
加速してから3秒後にボールを手から投げ上げます。
加速してから3秒後に起こる興味深い現象を
みてみましょう。
加速されてから3秒後にAさんは
ボールの手の平のボールを投げ上げます。
この瞬間起こる出来事は
ボールはこの瞬間から加速されなくなります。
今まではAさんの手の平との摩擦で
一緒に加速していましたが、
投げ上げられたことで加速が止まります。
この時のボールの速度は
4m/sec²×3sec=12m/sec
となります。
つまり、
このボールは12m/secで慣性運動をしようとします。
ですが、この後は
車の座席に座っているAさんは、
車の座席の摩擦とシートの背もたれ部に押されるので
車によってさらに加速されます。
ボールの挙動2
では、次に加速してから5秒後のボールの挙動を
みてみましょう。
Aさんとボールの運動の違いは
ボールがAさんの手の平を離れたのが3秒後
の時点で
- ボールは慣性運動になってしまっていること
- Aさんは加速運動であること
従って5秒後は
ボールの速度は
12m/sec
Aさんの速度は
4m/sec²×5sec=20m/sec
となり、以下のような関係性となります。
Aさんから見た観測結果
Aさんから見たボールの動きは以下となります。
Aさんから見ると、後ろに重力が働いているように
見えますね。
これが、
車の加速時に後ろに重力を感じる理由なのですが
これについては以下の記事で解説します。
なお、遠心力も慣性力です。
これについては別記事で解説します。
ですが、先ほどの説明から見たように
後に重力を感じるのは慣性によって生じる
結果論であり、そのような力は存在しません。
このことは、Bさんの観測結果から見ると
よくわかります。
Bさんから見た観測結果
Bさんから見た観測結果は以下となります。
Bさんはこう思うはずです。
そりゃそうなるよ
ボールが
後に移動してないよ
Aさんが加速して
ボールより
前にいってるんだよ
見かけ上の力:慣性力
慣性力とは、
そのような外力が存在するわけではなく、
加速運動している観測者が感じる
見かけ上の力となります。
外から停止して見ている観測者からは
慣性力という言葉を使わず
極めて論理的に説明ができてしまいます。
ですが、この慣性力は
見かけ上の力と言えど物理学的には力と等価と考えてよく
上記例題の場合、ボールに掛かる加速度は
車の加速度と同じ4m/secとなります。
この車内にあるものは
物体の形状や大きさ 質量に関わらず
全て4m/sec²の加速度が掛かります。
これはちょうど地球上にある物体全てに
物体の形状や大きさ 質量に関わらず
全て9.8m/sec²の加速度が掛かるのに似てますね。