機械設計者が教える わかりやすい数学、物理、化学

現役機械設計者が中学生や高校生に向けて、数学、物理、化学をわかりやすく教えます。

MENU

【高校物理】遠心力は慣性力の一種

本ブログの御訪問ありがとうございます。
機械設計をやっていますT.surfと言います。

 

機械設計をやっている管理人が
本記事で、以下をわかりやすく解説します。


【高校物理】
遠心力は慣性力の一種

 

⇩本記事を以下の方におススメです⇩


 

遠心力が
理解できない

 

 

⇩本記事を読むと以下が わかります⇩

管理人T.surf

遠心力とは
実際にそのような
外力があるわけでは
ありません。

 

 

遠心力について

遠心力は実は慣性力と呼ばれる見かけ上の力の1種です。
実際にはそのような力は働いていません。

 

物体は慣性の法則により等速直線運動を
したがりますが、これによって引き起こされる現象です。

 

このことを理解するために

  • メリーゴーランドに乗っているA子さん

  • それを停止して観測しているBさん

 

それぞれの視点から見てみましょう。

基本となる円運動については
以下の記事を御参照ください。

 

 

メリーゴーランドでA子さんに起こっていること

メリーゴーランドなどの
円運動を微小時間でみると本来 
物体Mは常に円運動により接線速度vで矢印1に
慣性運動によって移動しようとします。

 

なので微小時間⊿t秒後は、A子さんは
本来は接線方向に吹き飛ばされて、
B地点にいたいのです。


しかし、上記のように
円運動による向心力により中心方向に引っ張られ
A地点にいることになります。

 

 

Bさんの視点とA子さんの視点

つまり、Bさんが目撃しているのは

A子さんは遠心力によって吹き飛ばされて
いる
のではなく

常にB地点に飛び出そうとしているのは
実はA子さんのほうであり、A子さんは
向心力によって中心に引き戻されている

という事実です。

 

なのでBさんから見ると
A子さんの挙動を極めて理論的に
説明できてしまいます。

 

なので、A子さんが

 

A子さん

メリーゴーランドが
回ったら外側に重力を
かんじたよ

 

と言ったとしたら
Bさんはこうこう答えるでしょう。

Bさん

いやいや
あんたが外側に
飛び出そうと
してんのを
向心力が中心に
引っ張てたんだよ

 

 

見かけ上の力:遠心力(慣性力)

遠心力(慣性力)とは、
そのような外力が存在するわけではなく、

円運動している観測者が感じる
見かけ上の力となります。

 

外から停止して見ている観測者からは
遠心力(慣性力)という言葉を使わず
極めて論理的に説明ができてしまいます。

 

ですが、この遠心力(慣性力)は
見かけ上の力と言えど物理学的には
重力と等価と考えてよく

上記例題の場合、メリーゴーランドの中で

メリーゴーランドの回転速度を10秒間で1回転 

と仮定すると

  • メリーゴーランドの角速度ωは2π/10=π/5(1/sec)

となります。そして

  • メリーゴーランドの回転半径をr=3(m)

と仮定すると
円運動している全ての物体に掛かる加速度は
a(m/sec²) = r(m) × ω(1/sec)²
a(m/sec²) =3×3.14÷5
a(m/sec²) ≒1.9(m/sec²)
となります。

 

このメリーゴーランドで円運動する物体は
物体の形状や大きさ 質量に関わらず
全て1.9m/sec²の加速度が円運動の外側に
掛かります。

 

これはちょうど地球上にある物体全てに
物体の形状や大きさ 質量に関わらず
全て9.8m/sec²の加速度が掛かるのに似てますね。

 

本ブログの文章や画像の無断転用を禁止します